📖 設計入門はこれ一冊でOK!「良いコード/悪いコード」で学んだ設計の本質

技術書

1. イントロダクション:僕が「設計のモヤモヤ」から解放された理由

エンジニアなら誰もが経験する悩み。それは「機能は動く。でも、自分の書いたコードがなぜか汚い」「先輩のコードレビューで、いつも**『設計』に関する同じ指摘**を受ける」というモヤモヤではないでしょうか。

僕も以前は、コードを動かすことに精一杯で、設計原則(SOLIDなど)は知っていても「どう使えばいいのか?」が全く分かりませんでした。

そんな僕の**「設計迷子」を完全に解消してくれたのが、この『良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門』**です。

この記事では、この本がなぜ「設計入門はこれ一冊でOK」と言い切れるのか、そして僕自身のコードと設計思想がどう変わったのかを、具体的な変化とともにレビューします。


2. 本書の衝撃:悪いコードの「原因」が分かった瞬間

2.1. 「あるある」な悪いコードが心に刺さる

この本が他の設計本と決定的に違うのは、抽象論から入らないことです。

  • 読前の僕: 巨大クラスや引数が多いメソッドを見て、「汚いな」と感じるだけでした。
  • 読後の僕: 本書で、それらの**「悪いコード」が生まれる原因**が、具体的な設計判断ミスにあると知りました。現場で遭遇するコードをそのまま例に使っているため、「これ、僕が昨日書いたコードだ!」と毎回ドキッとさせられました。

この**「共感」「危機感」**が、理論を頭で理解するだけでなく、体で設計を学ぶきっかけになりました。

2.2. 設計原則が「現場の道具」に変わった

単一責任の原則やDRY原則といった設計原則は、インターネットで検索すれば出てきます。しかし、この本を読むまで、僕はそれらを**「お題目」**のように捉えていました。

  • 良い命名とは何か?」
  • 責務を分離するために、どこに線を引くべきか?」

本書は、これらの疑問に対し、リファクタリングのコードBefore/Afterを示しながら、原則を適用する具体的な判断基準を教えてくれます。僕にとって、設計原則が**「守るべきルール」から「問題を解決するための道具」**へと変わった瞬間でした。


3. 本を読んでからの僕の3つの具体的な変化

この本がきっかけで、僕のコードレビュー、リファクタリング、そして日々のコーディングスタイルは劇的に変わりました。

3.1. 変化1:メソッドの引数が激減した

以前は、メソッドに4つ、5つと引数を渡していました。しかし、本書で**「引数が多いことの危険性」「引数を減らすためのオブジェクト化」**を学びました。

  • Before: 引数をオブジェクトでまとめず、メソッドのシグネチャが非常に長かった。
  • After: 関連する引数を値オブジェクトDTOとしてまとめ、メソッドの責務をシンプルにする習慣が身につきました。

3.2. 変化2:コメントを書く手が止まった

本書で繰り返し強調されるのが**「コメントはコードの意図を伝えられていないサイン」**という哲学です。

  • Before: 「なぜこの処理が必要か」をコメントで補おうとしていた。
  • After: 「このコメントなしで意図が伝わるか?」を自問し、伝わらなければ変数名メソッド名クラス名を改善するように徹底しました。結果、コードはクリーンになり、レビュー依頼の時間も短縮されました。

3.3. 変化3:コードレビューが怖くなくなった

以前は、レビューで設計を指摘されるのが怖かったですが、今は逆です。

設計に関する共通言語(責務、結合度、凝集度など)を本書で得たことで、レビューアの意図が明確に理解できるようになりました。また、自分から積極的に**「ここは拡張性を考えてあえて低結合にしました」**と説明できるようになり、建設的な議論ができるようになりました。


4. この本はこんなエンジニアに読んでほしい

僕自身の経験から、特に以下のような方に、本書を強くお薦めします。

  • 実務経験1年~3年目の若手: 「動くけど汚いコード」を卒業し、「育つコード」の書き方を学びたい方。
  • コーディング歴が長いベテラン:長年の習慣で身についた**「悪い癖」**を客観的に見直し、最新の設計思想にアップデートしたい方。
  • チーム開発のリーダー: チーム内で「良い設計」の共通認識を作り、コードの品質を統一したい方。

5. まとめ:設計力を磨き、市場価値を高めよう

『良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門』は、プログラミングスキルを**「動かす」フェーズから「育てて、長く愛されるシステムにする」**フェーズへと引き上げてくれる一冊です。

設計力は、エンジニアの市場価値そのものです。ぜひこの本を手に取り、僕のようにコードを変え、エンジニアとしての自信を手に入れてください。

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